保護犬の中には、これまで十分に遊んだ経験がなく、おもちゃに興味を示さなかったり、遊び方がわからず戸惑ったりする子もいます。
「うちの子、全然遊んでくれない」と感じても、焦る必要はありません。
今回は、保護犬と楽しく遊ぶためのコツと、遊びを通じてできる信頼関係づくりについて紹介します。
なぜ遊んでくれないことがあるのか
犬はもともと、獲物を捕らえて暮らしてきた本能を持つ動物です。
動くものを追いかけたりくわえたりする行動は、多くの犬にとって本能的に楽しいものです。
しかし、これまで十分な社会化や遊びの経験がなかった保護犬の場合、おもちゃという存在自体に馴染みがなく、どう反応していいかわからないことがあります。
また、おもちゃの大きさが合っていない、遊び方が難しすぎるなど、おもちゃ側の要因で興味を持てないケースもあります。
「遊ばない=楽しくない性格」と決めつけず、まずはその子に合った遊び方を探ることが大切です。
遊びに誘うときの基本ステップ
遊びに慣れていない子でも、目の前でおもちゃを不規則に動かしてみると、本能的に興味を示すことがあります。
- 犬の目の前で、獲物が動くようなイメージでおもちゃを不規則に動かす
- 犬が興味を示し始めたら、少しずつ動きを大きくしていく
- 犬が興奮してきたら、いったんおもちゃの動きを止めてクールダウンさせる
- 落ち着いたら再開し、遊びと休憩を繰り返しながら少しずつ慣らしていく
無理に食いつかせようとせず、犬のペースで「これは楽しいものだ」と感じてもらうことを意識しましょう。
遊びの主導権は飼い主が持つ
遊びには、犬の心の栄養になる大切な役割がある一方で、ルールを教える機会でもあります。遊びのスタートとエンドの合図を決めておくと、興奮しすぎたときの切り替えがスムーズになります。
くわえたおもちゃを放してほしいときは、無理に取り上げようとせず、おもちゃを足などで固定して動かないようにし、犬が自分から放すのを待ちましょう。
放せたら「イイコ」としっかり褒め、遊びを再開します。こうしたやりとりを重ねることで、「放す」ことが嫌なことではないと学んでいきます。
遊ぶときに気をつけたいこと
- 必ずおもちゃを使う:人間の手や服をおもちゃにして遊ぶと、噛み癖や興奮のコントロールが難しくなる原因になります。
- 人の手を犬のおもちゃにしない:じゃれてきても、手で遊ばせず、必ずおもちゃに誘導しましょう。
- 安全なおもちゃを選ぶ:犬の大きさに合ったサイズのものを選び、誤飲のリスクがある小さな部品がないか確認しましょう。
- ひとり遊びと一緒に遊ぶ時間のメリハリをつける:常に人が遊び相手になると依存しやすくなるため、知育玩具などを使ったひとり遊びの時間も取り入れるとバランスが取れます。
遊びを通じて信頼関係を築く
遊びは、ルールを教える機会であると同時に、保護犬との信頼関係を育む絶好の機会でもあります。
一緒に遊ぶ中で「この人といると楽しい」という経験を積み重ねることで、少しずつ距離が縮まっていきます。
最初はおもちゃに見向きもしなかった子が、数週間、数ヶ月かけて少しずつ遊べるようになっていく過程そのものが、その子との絆を深める時間でもあります。
うまく遊べない日があっても、それも含めてその子のペースとして受け止めてあげましょう。
まとめ
保護犬が遊びに慣れるまでには時間がかかることがありますが、それは決して珍しいことではありません。
おもちゃの動かし方やタイミングを工夫しながら、その子に合った遊び方を一緒に見つけていくことが、楽しい遊び時間への第一歩です。
焦らず、遊びを通じた信頼関係づくりを楽しんでいきましょう。


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