犬は暑い日でも遊びたいと全力でアピールしてきます。夏の散歩の注意点や熱中症のリスク、室内でできる遊び方まで、保護犬との実体験をもとに解説します。
保護犬ここちゃん、暑さより「遊びたい」が勝ってしまうことがある問題
夕方、ようやく日差しが和らいだ頃。玄関でリードを出した瞬間、ここちゃんのテンションが振り切れる。
しっぽ全開、その場でくるくる回転、「早く早く」と言わんばかりに私の足元をぐるぐる。まだドアも開けていないのに、もう散歩は始まっている。
でも、スマホの温度計はまだ30度を超えている。
「ここちゃん、まだ暑いよ」
そう言っても、もちろん伝わらない。ここちゃんの辞書に「今日は休もう」という文字はないらしい。行く気満々、遊ぶ気満々。
こっちが冷静に「待った」をかける係になるしかない。
保護犬に限らず、犬というのは基本的に「今、目の前にあるお楽しみ」に全力な生き物だと思う。将来の体調とか、熱中症のリスクとか、そういう先読みは一切しない。しているのはいつも飼い主の方で、テンション爆上がりの犬を前に、ひとり心を鬼にして「今日はやめとこう」を言い渡す役回りになる。
実際、犬の熱中症は決して大げさな話ではないらしい。
散歩中に発症するケースもあるそうです、アスファルトは夏場、想像以上に高温になる。元気いっぱいで「まだ遊べる!」と訴えてくる顔を見ていると、うっかり気を許しそうになるけれど、そここそが一番危ないところなのだと思う。
そこでうちでは、ここちゃんの「遊びたい欲」を、時間帯と場所でうまく受け止めることにしている。
日中は諦めてもらって、その代わり室内で頭を使う知育トイやおもちゃで発散。
物足りなさそうな顔をされるのは正直つらいけれど、ここは飼い主の意地で押し通す。外遊びは、日が落ちて地面の熱もだいぶ引いた時間帯に短時間だけ。
ここちゃんからすれば「待ってました」のご褒美タイムというわけだ。
面白いのは、あれだけ「今すぐ遊びたい」と全身で訴えていたくせに、いざ涼しい時間に外に出ると、案外あっさり満足して帰ってくること。
結局、犬にとって大事なのは「長さ」より「今、外に出られた」という事実そのものなのかもしれない。
暑さに負けない元気さは、正直うらやましくもある。でもその元気を守るのは、結局こっちの役目だ。
今日も「まだ遊べるのに」という不服そうな顔をひとつ受け止めながら、涼しくなるまでの時間を、ふたりで気長に待つことにする。


コメント